テニスをする上で重要になるのが”グリップ”です。

どんなに良いラケットを使っていても、手元が安定しないと上手くプレーすることができませんし、使っていて気持ち悪い感触が残ってしまいます。

特にグリップテープは適当に選んでしまう方が多いですが、様々な種類が発売されているため、自分に合ったグリップテープを選ぶのが重要です。

自分に合った厚さや素材、タイプのグリップを使うことで、手元が安定してコントロールが良くなり、ミスショットを減らすことができます。

そこでこの記事では、グリップテープの種類や選ぶポイント、そしてきれいに巻く方法を解説していきます。
あなたの手にぴったりフィットするグリップを手に入れるのに役立ててくださいね。

テニスのグリップテープについて

テニスをプレイする上で、ラケットを握りやすく相性を良くしてくれるのがグリップテープ。
グリップテープには大きく分けて2種類あり、ベースの”リプレイスメントグリップテープ”とその上から巻く”オーバーグリップテープ”があります。

基本的にはリプレイスメントグリップテープの上にオーバーグリップテープを巻いて使用することになります。

特にオーバーグリップテープを使うことで自分好みの握り心地にでき、プレーの質も大幅に向上させられる可能性があります。

今回の記事を参考にご自分のグリップテープを見直してみてくださいね。

グリップテープの役割

グリップテープには手のひらを保護して、手のマメができるのを防ぐ役割があります。

また、握った時の太さや柔らかさ、ウェット具合、汗をかいた時の吸水性など自分好みのグリップ間にカスタマイズすることができます。

そして手のひらはラケットとつながっている唯一の部分なので、握った時の感触はショットの安定性やプレー時のメンタル面に直結するところでもあります。

グリップテープの太さや素材など妥協せずに選び、気持ちよくプレーできるようにしましょう。

グリップテープの種類

グリップテープには”リプレイスメントグリップテープ”と”オーバーグリップテープ”があります。

リプレイスメントグリップテープはベースとなるテープで、レザータイプと合成樹脂タイプに分けられます。
レザータイプは握ると少し硬く、しっかりした感触があります。

ボールを打った時にその感覚がダイレクトに伝わってくるので、ラケットの角や打感を感じながらプレーしたい人に向いています。

しかし、汗や水に弱いので、そのまま使っているとすぐに劣化してしまいます。

レザータイプを使う場合は、後述するオーバーグリップテープを巻いて使用することになるでしょう。

そして合成樹脂タイプは、レザータイプよりも柔らかい握り心地になっていて衝撃を吸収してくれます。

余計な力を入れずにプレーできるのでボールをコントロールしやすく、初心者向けのテープです。

手のひらにマメができるのが嫌だったり、あまり強い打球をコントロールする自信がない場合はこの合成樹脂タイプを使うのがおすすめです。

オーバーグリップテープも2種類に分けられ、ウェットタイプとドライタイプがあります。

ウェットタイプは名前の通り、少し湿ったような柔らかい感触が特徴で、掌に吸い付くような感覚があります。

手のひら全体でラケットを包み込む感じが欲しい方や、手のひらが乾燥しがちな方に向いているテープです。
そしてドライタイプは、さらさらとした感触のテープになっています。

手汗をよくかく方は、このドライタイプの方が使いやすいと感じるでしょう。

むしろ手のひらが乾燥しがちな方がドライタイプを使うと、グリップが滑りやすくなってしまうので注意が必要です。

グリップテープはどのくらいの頻度で変えるのがおすすめ?

グリップテープはできればプレーの度に交換できればいいですが、お金も手間もかかりますしなかなかそうはいきません。

なので頻度が多い方でも2週間に1回くらい、週1,2回くらい趣味でプレーする程度なら月に1回程度交換すれば大丈夫です。

しかし雨の中プレーしたり、日光に長時間当ててしまったり、高温多湿のところや逆に乾燥したところに長時間置いてしまうとグリップの劣化は早くなってしまいます。

なので、自分でもグリップテープの交換のタイミングを見計らうのが重要です。

そのためには、軽くグリップを握ったままラケットを持ち上げてみること。

そこで引っかかる感じがなければ、グリップの換え時です。

オーバーグリップテープを使っているなら、1回あたりおよそ300円ほど、使っていないならリプレイスメントグリップテープから変える必要があるので、1回あたり1500円ほどかかります。

金銭的なことを考えると、リプレイスメントグリップテープの上にオーバーグリップテープを巻いて使うのがおすすめですね。

また自分の中で「このグリップテープが使いやすい!」というのがあれば、まとめ買いしておくのがいいかもしれません。

グリップテープの選び方

リプレイスメントグリップテープ、オーバーグリップテープにはそれぞれタイプがあることが分かったところで、次は「どちらのタイプを選ぶべきか?」について解説します。

自分の使いやすいグリップテープを選べば、余計なストレスがなくなってメンタルは安定し、ショットのコントロールなどもしやすくなります。

これから挙げる3つのポイントから、自分にぴったり合ったテープを選ぶようにしてくださいね。

自分の感覚から選ぶ

まず初めにおすすめなのが、実際に握ってみた感覚からグリップテープを選ぶ方法です。

グリップテープにはそれぞれタイプがありますが、メーカーによって微妙な差異はありますし、厚さも違います。

特に厚いテープが好きな方、薄いテープが好きな方は好みがはっきり分かれるので、まだ自分がどちらが好きなのか分かっていない場合は実際にショップ等で握らせてもらうのが一番でしょう。

トッププロでも、ジョコビッチ選手やナダル選手はオーバーグリップテープを2枚巻いています。

あれこれ考える前に、テニス仲間やショップに相談して試してみるのが手っ取り早いでしょう。

手汗の量でグリップテープを選ぶ

もしある程度どのようなグリップテープにするかあたりを付けたいなら、ご自身の手汗の量から選ぶといいでしょう。

手が乾燥してあまり手汗をかかないなら、リプレイスメントグリップテープは合成樹脂タイプ、オーバーグリップテープはウェットタイプがおすすめです。

手に吸い付くような感覚があるので、乾燥で滑りがちなグリップを上手く補ってくれます。

反対にプレー中の手汗が気になるなら、ドライタイプのオーバーグリップテープをまくのがおすすめです。

手汗をよく吸収してくれるので、汗でグリップが滑ることがなく手元を安定させてプレーすることができます。

なお、手汗をよくかく方はオーバーグリップテープを使うのは必須です。

リプレイスメントグリップテープだけだとすぐにグリップ力がなくなってしまい、頻繁に交換することになります。

オーバーグリップテープは300円程度ですが、リプレイスメントグリップテープの交換は1500円くらいなので、割高になってしまいます。

経済面、使い心地を考えても手汗が気になる方はオーバーグリップテープを巻くのがおすすめです。

厚みでグリップテープを選ぶ

グリップテープを厚みで選ぶという決め方もあります。

まだテニスを始めて間もなかったり、ブランクがあって手のひらにマメができやすい場合は
厚みのあるグリップテープを選ぶのがおすすめです。

反対に薄いグリップテープを使うと、打球のインパクトや打感がダイレクトに伝わってくるので面のコントロールがしやすくなるというメリットがあります。

オーバーグリップテープの場合、約0.6mmの厚さが標準で、それより厚い0.7mmになると厚みのあるグリップテープ、0.4mmくらいになると薄いグリップテープと呼ばれます。

また、グリップの厚さにはテープの太さも関係してきます。

テープが太いと、巻いている途中でテープ同士が重なる部分が大きくなるので
全体的な厚みも増してきます。

グリップテープの太さには1~4まであり、数字が大きくなるにつれて太くなります。

握った時にベストな感覚になるように、グリップテープの厚さにも注目して選んでみましょう。

グリップテープの巻き方

グリップテープを選んだら、次は巻く工程に入ります。

しかしグリップテープは一度巻いてしまうと、もう一度剥がしてやり直すことはできません。

せっかく買ってきたテープを無駄にしないためにも、テープを巻くのは失敗したくないもの。

そこでここからは、グリップテープを巻く方法について解説します。

今のグリップの上から巻くか、一度剝がしてから巻きなおすか決める

まずグリップテープを巻く前に、今のテープをはがしてから巻きなおすのか、それとも巻いてあるテープの上から巻くのかを決めましょう。

当然、巻いてあるテープの上から巻くとグリップは太くなるので、自分が太いグリップと細いグリップのどちらが握りやすいかを考えて決めることになります。

しかし、グリップテープを3枚以上重ねて巻いてしまうとラケットグリップの八角形が感じられなくなり、丸いものを握る感じになってしまうので余計な握力を使わなければならなくなります。

グリップテープを重ねて巻く時は、2枚までと考えておきましょう。

巻き始めでテープの角度を決める

グリップテープを巻く時は、少し斜めにして角度を付けて巻くことになります。

しかしこの角度をつけすぎるとテープとテープの間にすき間ができてしまいますし、逆に角度がなさすぎると重なる部分が多すぎて握った時に違和感が出てしまいます。

元のテープの角度を参考にして巻くのがベストなので、変える前のテープがどのような角度で巻いてあるかよく観察したり、スマホで写真を撮るなどして参考にしましょう。

また、グリップテープを巻く時は最初の1~2回転でその後の角度が決まるので、最初が一番重要です。
巻き始めなら何回かやり直しがきくので、ここは妥協せず慎重に行いましょう。

また巻く時はグリップテープを少し引っ張って、シワにならないようにするのがポイントです。

角度を固定しながら最後まで巻く

巻き始めで角度を決めたら、あとはその角度を維持しながらくるくると巻いていくだけです。

前の周のテープに下から5分の1くらいが重なるようにして巻いていきましょう。

またシワにならないようにグリップテープを引っ張る時は、あまり引っ張りすぎてもテープが薄くなってしまうので、半分くらいの力で引っ張るようにします。

そして最後まで来たら、最後の一巻きは水平になるようにして、付属のビニールテープで留めて完成です。

失敗したくない場合はショップに依頼しよう

もし自分でグリップテープを巻くのに自信がなかったり、面倒だという場合にはショップに頼んで巻いてもらうこともできます。

初めてグリップテープを交換する時は、最初の一回はお店の方にやってもらって
そこでやり方を見学させてもらいましょう。

よほど忙しくない限りは、「初めてグリップテープを交換するんですが・・・」と相談すれば、快く応じてくれますよ。

慣れれば10分ほどでできるようになるので、最終的には自分でやるのがベストですが、
最初はお店の人のレクチャーを受けながら巻き方を学んでいきましょう。

元グリップ(リプレイスメントグリップ)を変える

グリップを変える工夫として、グリップテープを変える以外にラケットのグリップそのものを変えてしまう方法もあります。

「今のラケットのサイズ感とかは好きだけど、握った感じがしっくりこない・・・」
という場合は、グリップそのものから変えることも検討してみましょう。

グリップテープだけでは改善しきれなかった部分が良くなり、使い心地がよくなる可能性がありますよ。

元グリップ(リプレイスメントグリップ)を太くする

太いグリップが好きな場合に、ラケットのグリップから太くしてしまう方法です。

まずオーバーグリップテープ、リプレイスメントグリップテープを剥がしてラケットグリップのウレタン素材を丸裸にします。

そしてそこに、100均などで買ってきたビニールテープを2,3周巻いてからグリップテープを巻き直すのです。

するとグリップの太さがワンサイズ大きくすることができます。

「この素材のグリップテープを使いたいけど、自分の求める太さまで巻いてしまうとグリップの角がなくなってしまう」という時などに使えるテクニックですね。

元グリップ(リプレイスメントグリップ)を補強する

早く強い打球を打ちたい時、元グリップを補強してラケット全体を重くする方法があります。

ラケットグリップはウレタン素材になっていますが、中は空洞になっています。

そこでその空洞部分に同じウレタンを流し込むなどすれば、全体の重量を上げることができるのです。

また、中にウレタンを流し込むことでグリップの太さも若干太くなるという効果もあります。

プロ選手などは激しい打ち合いに負けないよう、このような方法でラケットを重くしていることもあります。

あなたももし力強い打球で打ち勝つスタイルを身に付けるなら、この方法を検討してみるといいでしょう。

まとめ:グリップを安定させてプレーを向上させよう

ラケットを握るグリップを安定させることは、そのままプレーの安定性に直結します。

そのための道具、グリップテープにはいくつかの種類があるので、自分の手汗の量や手の感想具合、手の大きさ、握力などから最適な物を選ぶことが重要です。

グリップテープを変えるだけでも気分転換につながるので、まだお気に入りの物を見つけられていない場合は、色々なメーカーやタイプを試してみましょう。

余計なストレスを感じず、理想のプレーをしてテニスを楽しむためにも、今回の内容を参考にもう一度自分のグリップを見直してみてくださいね。

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投稿者について

テニス歴 35年
テニスで単身アメリカへ。
テニスコーチを経て、テニスオタクと化す。

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